バイオマスツアーコンセプト

森と自然と地球と暮らす真庭へバイオマスタウンを見に行こう

森林の恩恵を受けてきた真庭。今、バイオマス事業を軸に、次世代が森や自然とともに魅力ある持続可能な暮らしを実現するための取り組みを進めています。「バイオマス」を技術的な側面からだけでなく「自然」を中心に、地域の「歴史」を大切に、次世代の「未来」のために、「技術」とそれを活用する「場」を「人」が担い、その営みをまた「自然」に還す循環の活動ととらえています。まだ途上ではありますが地域内の循環をご覧いただく視察を「バイオマスツアー真庭」と名付けました。「顔の見える産業観光」をコンセプトにすえ他地域の皆様との交流と環境社会の発展に貢献できればと願っています。
ツアー運営5年が経過した頃、参加者傾向やニーズの変化により内容をブラッシュアップさせ2011年6月よりリニューアルコースの運営をスタートいたしました。2012年からは、カーボンオフセットツアーを開始しました。
このツアーで現代の社会生活の問題点を再認識していただき、エネルギー問題の見直しなど具体的なヒントを見つけて下さい。

「技術」「活用」「体験」のイメージ図

真庭市

真庭市は、平成17年3月31日に9ヵ町村が合併し誕生。人口は48,443人(2015.03.01 住民基本台帳)。岡山県北部で中国山地のほぼ中央に位置し、北は鳥取県と隣接。面積は828km2、県下で最も大きな市です。
その中でも、森林面積が約79%を占めており自然が豊かな町です。
3つの高速道路が東西南北にクロスし5つのICがあり車での移動は大変便利な地域です。南北50km、東西30kmの広い面積を持つ真庭市は、北と南とでは、気候、文化、環境、そして言葉づかいまで異なります。
産業では、古くから木材業も盛んで栄えた地域です。西日本屈指の木材産地といわれ「木の町」としても有名。現在では、「バイオマス産業都市」として国内でもバイオマス事業においては先進地とされています。

木材産地

町村合併 平成17年3月31日(旧真庭郡勝山町・落合町・湯原町・久世町・美甘村・中和村・八束村・川上村・上房郡北房町の9町村)
人口 48,443人(2015.03.01 住民基本台帳)
面積 828km2(森林面積653km2 約79%)
年齢別人口構成比 幼年12.6% 生産53.8% 老年33.6%(平成22年度国勢調査)
就業人口構成比 第1次14.5% 第2次27.9% 第3次56.4%(平成22年度国勢調査)

真庭市は北部に中国山地を構成する蒜山三座をはじめ、1000mを越す山々が連なり、 その裾野に蒜山高原が開け、中部は山岳地帯、南部は平地という木材の生育に適した地形となっています。

真庭市

バイオマスツアー真庭の始まり(2006年〜)

ツアー立ち上げ経緯

真庭地域は1993年頃から地元事業者のグループがバイオマスへの取り組みを始めていましたが、2005年以降、地球温暖化が話題となり、バイオマスという言葉が一般に浸透し始めると、市外からの視察が急増しました。市は事業者の受入れ負担を減らす事、観光への波及、バイオマスにより地域づくりの発信をすべてかなえる受け入れを考えました。
そこで2006年度から総務省・ふるさと財団の「地域再生マネージャー事業」により、派遣された専門家とともに「バイオマスツアー真庭」創りを検討しました。そして中山間らしい「顔のみえる産業観光」をコンセプトに2006年12月「バイオマスツアー真庭」がスタートし合併後、全国へ発信できる初めての商品となりました。
官民が一体となって、魅力あるコースづくりを試行し、翌2007年度には農業や林業に特化したバイオマスコースも新設。2008年には地域再生マネージャー事業(3年間)が終了し、この3年間の事業で「バイオマスツアー真庭」の運営体制は「真庭市産業観光創出委員会」で整いました。個人参加の要望も増え、月1回の個人参加者専用日も設定しました。現在は、個人・団体ともに国内外から多くの方が視察に来られるほどのツアーへと進化しています。

その後の展開(2009年〜)

2012年からの運営体制

2009年からは、真庭観光連盟が運営母体となり、行政機関を相談役としながら、バイオマスタウン真庭の政策に伴い見学先と連携し、ツアー運営を行っています。2010年には、参加者の裾野を広げ、集客力の底上げを図る目的で参加者の声やニーズの変化を分析し、2011年5月に「バイオマスタウン真庭視察コース」と「体験学習コース」をリニューアルオープンいたしました。2012年からはカーボンオフセットツアーを開始しました。現在では、関係者全員が地域活性化のために利害を超えた協力体制を築き、2014年に認定された、「バイオマスタウン産業都市」の構築を目指し、ツアーの発展ならびに運営の向上に努めています。

立ち上げに関わった方々のインタビュー

(元)総務省・ふるさと財団地域再生マネージャー プランニング・コーディネーター 石川紀子

(元)総務省・ふるさと財団地域再生マネージャー プランニング・コーディネーター 石川紀子
このツアーの企画を依頼されたとき、一番に考えたのは、地方の町々の暮らしが、希望溢れる未来につながるイメージをどう伝えるかでした。
テーマパークではない、目標の途上にある小規模事業者や住民の普段の暮らしを見せ、価値をもたせるというのは想像以上に大変なことです。
幅広い参加者への訴求、集客や案内の技術などテーマツアーの基本ノウハウを提供しながら、安全、コストなど、運営に関わることは、関係者皆で一から検討を重ねました。
結果として、地元の事業者と見学者が同じ目線で交流する双方向の「顔の見える産業観光」とし、参加した皆様に「私たちにもできる。」という意気みを抱いてもらえるツアーを描くことにしました。お蔭さまで専門家から小学生まで、全国から予想以上のご参加をいただき、地域交流のきっかけになりつつあります。
今後は、各地の地域産業ツアーのネットワークにより、新たなマーケットの創成も可能だと思います。そうなったとき日本の地方の課題や将来のエネルギー問題にも、新たな光が見えると期待しています。

特定非営利活動法人 共存の森ネットワーク 事務局長 吉野奈保子

特定非営利活動法人 共存の森ネットワーク 事務局長 吉野奈保子
次世代の子どもたちのために
「バイオマス(biomass)」は「バイオ(bio=生物、生物資源)」と「マス(mass=量)」からなる言葉で、一般には、「生物由来の再生可能な有機性資源」と定義されています。
地球には、太陽の光が降り注いでいます。「植物」は太陽の光を受け、成長します。成長した植物は「動物」の食料になり、動物の「死骸」や「糞」は微生物が分解することによって土となり、植物を育てます。このように循環と成長を繰り返し、枯渇することない有機性資源、それが「バイオマス」なのです。
人もまた、その循環の中で生きています。ところが私たちの暮らしは、石油をはじめとする化石燃料や地下資源に大きく依存するようになりました。それによって、自然環境の破壊や汚染、地球温暖化が進行しているのです。
真庭では、人が生きていくことの原点に立ち戻りながら、資源循環型の社会をつくろうと模索してきました。そこには、皆さんの地域でも応用できる具体的なヒントがたくさんあるはずです。真庭を訪れ、次世代の子どもたちのための希望を見つけていただければ幸いです。